人気ブログランキング | 話題のタグを見る

久しぶりですこんばんわ

漸く卒業することが決まりそうで今は自由な時間を大切にしています。
お恥ずかしながら近代文学に一度も触れたことが無く、たくさんの方が面白いと言っていたので自分も読むことにして夏目漱石の三四郎を読みました。

話は23年間熊本の田舎で育った三四郎が東京帝国大の大学生になり、そこで知識や学問、恋といろんな体験をし、その心が揺れ動く様を描いているもの。
このような体験は万人に思い当たるかもしれないと僕は感じて、多分夏目漱石も同じようにそんな心境になったことがあるのではないかと考えると時代は変わっても青年と少年の間の心の揺れは変わらないのかもな。

気になった点は
1、文字
幸せ→仕合わせ、決める→極める、など
自分は現在の感じだけしか見てこなかったからその文字や言葉の持っている歴史を感じることは無かった。その意味においてこういう小説は言葉の持つ歴史を僕に教えてくれているのかも。
「幸せ」は「仕合わせ」で「仕える」に「合わせる」とかく。もしかしたら武士の時代の名残かもなと思う。

2、描かれる風景
この小説にはその当時の東京帝国大学がはっきりと描かれる。
僕もほんの数日間あそこにいたことがあってその風景とリンクさせて読んでいた。
だがその他の風景のイメージが点でできない。部分部分ではできるんだけれどもそのイメージの全体像がつかめない。
例えば美穪子が疲れたと言って川のほとりで休憩するシーン。
小さな川があってそこは草むらで結構広い。
しかし繁華街の近くにそんな場所があってその風景が遠くに見えるのかが不思議で仕方なかった。
僕自身の想像力不足かもね。

他にも面白い文章があったけどほとんどが風景や場所を質感を伴って描写するところに自分が興味を抱いていた。
やっぱり僕は建築が好きなんだな。

by hama_boy | 2010-02-24 08:28  

<< あたたかくなてきたなこんばんわ とあるコンペの入賞式こんばんわ >>